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樹脂の種類と特徴を解説!主な用途もご紹介

樹脂の種類と特徴を解説!主な用途もご紹介

今回の記事では、樹脂(じゅし)の種類とその特徴や用途について、ご紹介いたします。


ひとまとめに樹脂といっても種類や、用途が非常に多岐にわたります。

適切な材質を適切な場所に使うことが非常に大切です。


それでは、さっそくご覧ください。


 

ーもくじー


 

樹脂(じゅし)とは何か?


樹脂とは、松脂(マツヤニ)などの代表される有機物です。

語源は樹木から分泌する天然樹脂に由来するものです。


樹皮を傷つけると分泌する樹液がヤニ(脂)で、これが固まったものを樹脂と呼んでいました。


現在では、石油などを原材料として人工的に作られた合成樹脂のことも樹脂と呼んでいます。




樹脂の種類


プラスチック(=合成樹脂)は大きく分けて「熱可塑性樹脂(ねつかそせいじゅし」と「熱硬化樹脂(ねつこうかせいじゅし)」の2つの種類があります。


  • 熱可塑性樹脂(ねつかそせいじゅし)

    熱可塑性樹脂は、加熱すると柔らかくなり、冷やすと再び固まるプラスチックです。

    繰り返し加熱・成形が可能で、ペットボトルや食品容器、家電製品など、日常生活で広く使われています。


    例)

    冷やすと固まるので「ろうそく」に似ています。

    ろうそくは火であぶると溶けて形が変わり、冷えるとまた固まります。

    同様に、熱可塑性樹脂は何度も加熱・成形が可能です。



  • 熱硬化樹脂(ねつこうかせいじゅし)

    熱硬化性樹脂は、一度加熱して硬化すると再び溶けないプラスチックです。

    加熱により分子が強く結びつき、耐熱性や耐久性が高まるため、電子部品や車の部品などに使われます。


    例)

    一度硬くなると二度と柔らかくならない熱硬化性樹脂は「陶器」のようです。

    粘土を焼き上げると硬くなり、もう一度焼いても柔らかくはなりません。

    同じように、一度硬化した熱硬化性樹脂は再加熱しても溶けません。




様々な樹脂の特徴と主な用途


●合成樹脂


特徴:

合成樹脂とは、化学反応を利用して作られた人工的な樹脂です。

プラスチックとも呼ばれ、ポリエチレンやポリプロピレンなどの種類があります。

軽量で耐久性があり、家電や自動車、包装材料など様々な用途に利用されます。


主な用途:

  • ペットボトル

  • トレー



●天然樹脂


特徴:

天然樹脂は、植物の樹液や分泌物から得られる自然由来で環境に優しく、接着剤や香料、医薬品など多様な用途に利用されます。

その一方で、合成樹脂に比べて物理特性が劣ることがあります。


主な用途:

  • 接着剤:ラッカー、松脂は接着剤やコーティング剤として使用される。

  • 香料:や化粧品: 天然樹脂は香料や化粧品の成分として使用される。

  • 医薬品:一部の天然樹脂は伝統的な医薬品として利用される。

  • 工芸品:漆は伝統工芸の塗料やコーティング材として使用される。



●エンジニアリングプラスチック


特徴:

一般的なプラスチックよりも高い強度や耐久性を持ち、耐熱温度は約100~150℃です。

車の内装部品、家電製品、スマートフォンのパーツなど、比較的過酷な条件で使われる製品に多く利用されています。

軽量で加工もしやすいため、金属の代替材料としてよく使われます。

 

種類:

  • ポリアミド(ナイロン, PA)

  • ポリカーボネート(PC)

  • ポリアセタール(POM)

  • ポリエチレンテレフタレート(PET)


主な用途:

  • 自動車部品(エンジンカバー、ギア、ベアリング)

  • 電子部品(コネクタ、スイッチ、プリント基板)

  • 機械部品(歯車、バルブ、軸受)

  • 医療機器(器具、プロテーゼ)



●スーパーエンジニアリングプラスチック(スーパーエンプラ)


特徴:

スーパーエンジニアプラスチックは、エンジニアプラスチックに比べて厳しい環境に対応できる超高性能なプラスチックです。

耐熱温度が200℃を超えることが多く、耐薬品性や強度もエンジニアプラスチックより優れています。

そのため、航空機や宇宙機器、半導体製造装置など、極端な温度変化や腐食に強い材料が求められる場所で活躍します。


種類:

  • ポリイミド(PI)

  • ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)

  • ポリエーテルサルフォン(PES)

  • 液晶ポリマー(LCP)


主な用途:

  • 航空宇宙部品(エンジン部品、断熱材)

  • 自動車部品(高性能ベアリング、ギア)

  • 医療機器(外科用器具、人工関節)

  • 電子機器(高周波基板、コネクタ)



●汎用樹脂


特徴:

汎用樹脂はコストが低く、加工が簡単で、多様な形状に成形可能です。

日常生活でよく使用される製品に使われるなど、広範な用途に適していますが、耐熱性、強度、耐薬品性はエンジニアリングプラスチックほど高くありません。


種類:

  • ポリエチレン(PE)

  • ポリプロピレン(PP)

  • ポリスチレン(PS)

  • ポリ塩化ビニル(PVC)


主な用途:

  • 食品包装材、プラスチック袋家庭用品(容器、家具、玩具)

  • 建築材料(パイプ、フィルム)

  • 一部の自動車部品や電子機器の外装




主な合成樹脂の用途と実例

あまり聞きなれない種類の樹脂が多いですが、私たちの身の回りにある樹脂の種類や用途についてご紹介します。


ポリエチレン(PE)

洗剤や化粧品の容器、レジャー、スポーツ用品、自動車部品、産業資材などあらゆる場面で活用され、いちばん身近な物でスーパーやコンビニのレジ袋に使用されています。


ポリプロピレン(PP)

食品や飲料の容器、洗剤のボトルや化粧品のチューブ、医療用品の容器、紙オムツ、肌着などに使われます。


ポリエチレン(PS)

発泡スチロールとして使用され、他に食品用トレイ、カップ麺容器、建築用断熱材やプラモデルの素材として広く用いられます。


ポリ塩化ビニル(PVC)

電線、水道管などのパイプ、工業部品などに使用されます。又屋外で使用するビニールシートにも使われています




まとめ:適切な樹脂を選択が重要


プラスチックと一言にいっても、それぞれに長所や短所があり、強度や耐薬品性、可燃性、耐候性、コストなど目的によって見極め、選定しなければいけません。


またプラスチックの種類によって、対応可能な工法が違ってきます。

製品の必要数量、用途、仕様などを細かく確定させ、最適な選択を行いましょう。

 

ヤマトではプラスチック製品の切削加工、樹脂成型加工が可能です。

製作についてお困りの案件や相談事がございましたら、お気軽にご連絡ください。


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